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後藤幸彦さん (別府)

別府市郊外の内成地区で美しい棚田の景観保存の活動をしている後藤幸彦さん                                                                     

棚田里山景観研究所
主宰  後藤 幸彦さん


後藤さん


「日本の棚田百選」に選ばれた棚田を持つ内成地区で、後藤さんは棚田の景観保全と内成地区と市街地との交流に積極的に取り組んでます。もともと「まちあるき」のガイドをされていて、オンパクには2003年の春からパートナーとして参加されています。今では後藤さんの田植え体験とウォーキングプログラムは、オンパクにはなくてはならない存在になっています。今回は、このようにオンパクには欠かせない存在の後藤さんに、オンパクに対する思いを語っていただきました。

このインタビューは、平成22年1月12日にオンパク事務局にて、立命館アジア太平洋大学3回生の田中侑里香が行いました。

―現在されている仕事を教えてください。

農業を半分やり、ほかに雑誌の原稿を書いたり、写真を撮ったりしてます。農業だけでは生活できないので(笑)

―どのようにしオンパクを知られたのですか?

知られたというよりは、みんなでわいわいやっていて作り始めた。別府のまちづくりのグループでいろんなことをやっていて、その中で田植えがあるからおいでよとか昔からやっていたわけですよ。その中で、2003年度から始まったオンパクのプログラムでウォーキングをできませんかといわれたんで、じゃあやりましょうかねってやったんです。オンパクがやり始めてそれに乗っかっていうのではなく、一緒にやっていて、その中で野上さんが「なんかプログラムないかな、内成でもやりましょうよ」ということになり、案内を始めたから他のとことちょっと違うんですよ。

―プログラムについてですが、最初ウォーキングを始められて、それから農家でご飯をはじめらたんですよね?

ウォーキングは2回ぐらいしかやってないかな?(今までの後藤さんが行ったプログラムをまとめた表を見て)結局、プログラムに参加する人は、農家でご飯が食べたいんで、公民館のような施設でご飯を食べたくはないわけですよ。

―ウォーキングから田植えなどに切り替わった理由などがあるんですか?

最初は地域の人で受け入れる体制を作りたかったんで、いろんな農家の人に受け入れてもらおうとしたんだけど、よその人が自分の家に来るのを「嫌だ」って言う人がいたり、料理を作るのが大変だからっていうんで、地域のおばちゃんたちに来てもらって料理を作ってもらおうとしたら、自分の家の台所によその人を入れるのがやだって。それで両方ともできなくなったから、じゃあもう我家でやろうということになったわけ。
それでうちでやるときは女房の友達や親せきに「手伝って」って言って。だって20人くらいなんだから、何人かでまかなえると思うし。
その時にある野菜で煮物を作ろうとか、漬物が美味しくなったからそれを出そうとかって、メインディッシュがあって、フルーツがあってデザートがあってというようなことはやらなくていいんじゃないかと思ったわけ。
本当はいろんな家に行って食べさせてもらうと、何度も来てもらえるかなと思ったんだけど、それができなくて結局家で全部やってる。だから、いま家でやってるようなことをみんなに広めたかったんです。



内成風景

日本の棚田百選にも指定されている内成地区の棚田



―特に印象に残っているプログラムはありますか?

特にはないだけども、昨年から参加費を5000円に上げたんです。
そうしたら、それまで1500円で20人お客さんがきてたのが、5000円にしたら6人。同じ額なら、来る人の数が少ないほうがいいなと思った。そのほうが濃密にできるから。たくさんの人に来てもらうと1人1人に丁寧な応対も出来ないし、来た人も多分印象薄いまま帰って行ってしまう。5、6人で話したほうが、自分の聞きたいこととかが自由に聞けるじゃない?それで逆に少ないほうがいいなあと思った。
オンパクのプログラムって人と人が触れ合うプログラムだと思うから、あんまり数を稼がないほうがいいというのは思いましたね。

―体験となると余計にそうですよね?

金額的にも1500円で20人と、5000円で6人は一緒だし、少ないほうがコミュニケーションを取れるし。それが去年か一昨年ぐらいかな。



オンパクプログラム

オンパク・プログラムの模様


―体験に参加されたかたってリピーターになったりするんですか?

1回経験すればいいっていうのもあるみたい。「田植えを1回してみたかったんだけど・・・体験できて気持ちよかった、でも2回目はいいよ」と言う人が多いような気がします。

―その人たちが、※棚田のオーナーになられたりすることはあるんですか?

※内成地区では、日本の棚田に選ばれた美しい棚田を守るために、棚田の保全活動とともに農作業体験等を行うことにより都市住民との交流を図りながら、地域の活性化を目指しています。そこで、保全活動に参加したり、内成の棚田で農作業を年数回体験することができる「オーナー制度」を実施しています。

今年はありませんね。

―今まではありましたか?

いや、ない。ただ、オーナーの人のリピーターっていうのはある。友達を紹介してくれたり。このオーナー制度はオンパクのプログラムじゃないけど、オンパクのプログラムでやってる、内成でやってるっていうようなPRの効果はある。とにかくメディアに出そうと思って。結構テレビに出てて、「また出とったなあ」って言ってくれる人も結構いるしね。田植えのシーズンになると、マスコミから田植えはいつですかとか尋ねてくるから。マスコミも知っているところのほうが来やすいしね。

―オンパクでの失敗談はありますか?

失敗ばっかりだけどね(笑)こっちが思ってたのと、来た人の思ってることが違うということかな。それはいつも思う。あんまり参加者に無理させないようにと思って楽なプログラムを考えてあげてたら、もっときついほうがいいとか。稲刈りで一つの田んぼ全部だと大変だろうから半分くらいでいいよと言ったら、「達成感がない」とか言われたことがある。それでなんかうまい方法はないかなと思ってたら、稲刈りやりたいって人が来て、普通は一つの田んぼ稲を全部刈り取って、束にしてもらって、それをコンバインで脱穀するという作業になると、作業が二度手間になるのよ。それでお互いにいいことはないかなと思って、田んぼの周りだけをずーっと刈ってもらったんです。
コンバイを使って刈り取る時も周囲はどうしても刈りづらいから、人の手が必要になるから、それをしてもらったわけ、それで全部やったっていう達成感はあったみたいですし、農家としても手伝ってもらって良かったなと、来年からはこれでやろうと思ってます。

―それが今回ぐらいからですか?

そう、そう、毎回いろんなことを考えてますよ。

―協力者の方は増えましたか?

みんな忙しい時期じゃない。他人の田んぼまでできないわけよ。お客さんがくると朝早くから仕事しなきゃいけないでしょ。来るまでに準備をして作業に入るでしょ。終わったら相手してあげたいし、家族だけなら簡単にご飯を済ませられるけど、お客さんが来るとなると、お昼も用意してあげたいし。

―これからはできるだけいっぱい協力者を?

どうしたら増えるかなっていうのはあるんだよね。周りの農家の人と一緒にやりたいけど、その人たちにとっても手伝ってもらって効率が良くなると思ってもらえれば一緒に受け入れてもらえるんだろうけど、お手伝いをしてもらうだけで、こちらがお返しに行くというようなことがないとやっぱり無理だろうと思う。
農作業を体験したいという若いボランティアの人に田植え体験といいつつ、手伝ってもらうとかという方法を考えないと増えない。これがオンパクのプログラムなら1回やれば、もう満足という形が多いし、学生さんだと2、3年で卒業してしまうから、これが難しいのよ。だから学生さんとその辺のうまい関係を作らなければならないし。
学生さんたちは地道なことばかりしてると達成感がないからだんだん来なくなるだろうし。その辺のが難しいよね。こっちも、お手伝いしますって仕事を引き受けたんなら、最後までやってほしなっていうのがあるけど、朝、11時頃に来られて3時頃にアルバイトがありますなんて、途中で帰ってしまうと、全部中途半端になっちゃって、、、。そこら辺が難しい。だから、土・日に手伝いに来てくれる社会人の人や、本気で農業をやってみたいと思う人を探さないといけないのかな?。

―若手の人ですか?

若手じゃなくてもいいけど。30代40代になると、「食の問題」とかって気になり始めるのは、自分に子どもが生まれて、子育てが始まってからみたい。
地域づくりもそうなんだよね。子どもが生まれて、この地域をこの子どもたちに残すにはどうすればいいかと思うことから地域づくりに目覚めるみたいですよ。20代くらいにまちづくりやりたいってやっても、結局挫折しちゃうことが多い。自分のバックボーンになるものがないとモチベーション持たないよね。子どものためだと親ってなんでもできるから。
そういうの人たちが、オンパクのプログラムに参加してくれたり、リタイヤ直前の人たちがいろんな地域を回って「ここがいいな」と思って落ち着いてくれることはあると思う。
それがうまくいくようなプログラムをこれまで考えることが出来ていれば、現状のようなことにはなってないんだけど。それができなかったみんな苦しいんだよ。そういう難しい部分はたくさんあると思うけど、興味をもってくれる人がだんだん増えてきてるんで、可能性はあると思うよ。

―プログラムに参加される方の年代ってどれくらいなんですか?

平均的には40、50代かな。

―女性が多いですか?

圧倒的に女性が多いですね。福岡の若い女性で泊まり込みで稲刈りと田植えに来てくれたことがありましたよ。鉄輪の宿にに泊ってね。朝早いプログラムだったから前の日に宿泊して田植えに参加してくれたんです。オンパクの目指す姿ってそういうことだと思うんですけどね。印象に残ってるっていったらそれかな。

―プログラムの自慢をきかせてください。

臨機応変にやってるとこです。(笑)

―プログラムの結果というのは、当初設定された目標と違いますか?

ただ面白ければいいだろうってはじめたもんで。でも、その中でも、大勢の人が来て、楽しんでやったほうがいいって思ってたけど、少ない人数でやったほうがいいってわかったっていうのが一つの結果かもわからんね。物を作るのも、たくさん作ろうと思ったら失敗することが多いんです。少なくてもいいものを作るみたいな形っていうのは、内成には一番あってるのかもしれない。何といっても、20組もお客さんが来たら、車の駐車する場所もないの(笑)公民館なら何とか停められるけど、遠くまで歩かせないといけないから、田んぼに来てもらうなら、少ないほうがいい。狭い所にたくさんの人を呼んでくるとやっぱり大変だろうと思う。わいわい言って面白いんだけど、印象は残らないんじゃないかな。

―やっぱり車で皆さん来られるんですか?

そうですね。でも、場所がわかりにくくて、途中まで迎えにいくことが多いんだよ(笑)

―バスとかはないんですか?

バスはね、土日は往復2本しかない。しかも内成に15時半について、16時半には帰らなきゃいけないというバスがね。

―やっぱり、交通手段があると、若い人など来る人は増えるんですかね?

公共の交通機関があると、若い学生さんなんかは来やすくなるかな。お年寄りでも自分で車の運転をしない人が大変みたいですね。今は50、60代のリタイアしたような人たちが一番プログラムに参加してるけど、県内のでも、1泊とか日帰りツアーを組んでるバス会社もあるけど、それの参加者を見ると、60代とか70代のくらいの方が多いみたい、農家を尋ねて大根をひいたりして帰ってくるのを楽しみにしてツアーに参加してる。そういうのを見ても、やっぱりそのくらいの層になるからね。だから別府から気軽に来られるバスは欲しいですね。
車で来る人には苦労して自分で差がしながら来てくれて次からは自分だけで来られるようになってくれた方がいいんじゃないかな。というか、迎えに行くのが大変だから、直接来てよって言うようにしてたんだけど、なかなか、20人もそれで来てもらうのは大変だというのがわかったわけですよ。せいぜい5、6組だなって。来年から募集は5組にしようかなと思ってます。

―逆に特別な感じがしますよね。自分たちのためにやってくれるみたいに。これで予約殺到したらどうしますか?

うれしいですね。予約が一杯になっても、どうしても参加したいという人がいれば、臨機応変に対応できるという特長をいかして、次かその次の週に受け入れてもいいですよ。

―レア感で人気が出そうですよね。

うちはすぐいっぱいになるって、それはそうだよ。5組しか受け入れないんだから。50人とっていっぱいになるのとは話が違うから。

―参加者からの反応はどうでしたか?

みんな楽しんでくれるし、お昼には内成のお米を食べてもらうんだけど、みんなおいしいって食べてくれてるよ。

―プログラムは、天候に左右されたりしますか?

田植えは雨降ってもできるんだけど。稲刈りの時は雨が降ると困る。雨降ったら絶対できないから。朝、雨が降っただけでも駄目なんだよね。1日位は乾燥させないといけないから。

―今までにそういったことってあったんですか?

今のとこないな。田植えで雨降ってずぶ濡れになって大変だった時はあったけど。それで雨に濡れてもいい服装で来てくださいってプログラムにも載せてますよ。五右衛門風呂だけど、お風呂も用意してるんだけど、みんな入らないで帰ることが多いですね。個人の家の風呂だから、大勢は一緒に入れないし。それだったら参加者が5、6人というのがちょうどいいよね。

―最初の20人の設定というのはどのようにして決めたんですか?

他のプログラムがみんなそうだったから。そうしないといけないのかなって。だから、何にも考えずに始めてしまったわけよ(笑)

―何か制約とかはありましたか?

季節の問題だよね。本当はオンパクの田植えのプログラムってオンパクの期間から外れてるんだ。オンパク事務局は、それを許してくれるから。(期間が開催日から)外れてても、平気でプログラムに入れるし。オンパク自身も柔軟にやってくれるから、面白いんじゃないかなって思う。何のしばりもないっていうところがいいんじゃない。かといって、2、3カ月も長い間プログラムを作ってしまうと事務局も大変だから延ばしたりしないでしょ。これが、いいパターンだと思う。

―今抱えている問題というのは?

周りに広げていくっていうことが、なかなかできない。それがいいのかどうか、目的かどうか、今でもわかんないんだけどね。

―地域活性化にはなりましたか?

これをやったから、地域が活性化したというのは言えないけれども、田植えくらいのシーズンになると、あすこ家には大勢人が来てるなっていうのがわかるし、やっぱりたくさん人がいると、なんとなく活気があるじゃない。

―プログラム中の周りの人の反応というのはどうでしたか?農家の人がやってみたいと
か・・・


どうなのかな。テレビ局とかは結構取り上げてくれることが多くなりましたね。
福岡のテレビ局が1時間番組を作ってくれたこともあるし、丸一日、テレビの取材に村中でつきあったけど。

―オンパクへの要望はありますか?

季節がかぎられてくるんで、できればもっと時間を考慮してくれればということかな。―オンパクを通じて、後藤さん自身が変わったことはありますか?
気が長くなったってことかな。オンパクのプログラムやると内成に来る人がすぐに増えて、人気が出てくるというような甘い期待をしてたんだけど。決してそんなことは起こらない。やっぱり、地道に何年も何年も頑張らなきゃいけない。それと、人に頼っちゃいけないということね。手伝ってもらわなければ自分だけでは出来ないけど、やってくれなかったからって腹を立てちゃいけない。やってもらうことに感謝するけども、最悪の事態になったらどうやって自分でフォーローするかということをいつも考えるようにしてます。
お前がやらないからできないということを言っちゃうと絶対だめ。だから、すべての責任は自分で持つ。そうやってるから周りに広がらないのかもね。

―最後に、後藤さんの夢とはなんですか?

内成の田んぼをボーっと見ながら、裏山の雑木林を走り回ったり、人が来たときにはわいわい騒ぐというような。だから、人が来やすいようなそういう雰囲気をつくっておきたいと思う。そして、気軽に来る人が増えればいいなと思う。それはどうしてかって言うと、内成のファンがたくさん増えて、内成のおいしいお米を買いたいて言ってくれるような人が増えればいいなと。いまの大学生も子育てが始まった時に、誰が作ったかちゃんとわかるの産物を食べさせたい思ったときに、そういうルートがあるみたいな。そういうことがどんどん広がると地域活性化にもつながりのかなって。微々たるもんだけど、収入も上がっていくわけじゃないですか。だから内成をブランド化をしたいと思ってる。
今、うちで作っているお米は鉄輪の旅館と産婦人科にちょっと高い値段で使ってもらってます。うちで出来るお米はそれでいっぱいいっぱい。うちには食べるはお米がない。(笑)だけど、そういうのも出来るとわかれば、後継者も増えるんじゃないかな。






うちなり秋


美しい内成の棚田を守りたい


<感想>
 
今回、後藤さんにインタビューをさせていただく前に、後藤さんが案内する内成のウォーキングプログラムに参加をしました。内成地区は、見渡す限り棚田に囲まれていて、本当にすばらしい場所でした。田んぼのあぜ道を通ったり、滝を眺めたりしてとても癒され、また来たい!と思いました。このような場所で活動をされている後藤さんのインタビューを通して、プログラムを行う上での試行錯誤や内成地区に対しての熱い思いを知ることができました。そして、何よりも後藤さんの夢にすごく感動しました。是非、この夢をかなえるべく、これからのオンパクでの後藤さんのご活躍を期待しています。
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  1. 2010/03/05(金) 23:11:09|
  2. オンパク パートナー 
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