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住田美千代さん(NPO法人 吉備野工房ちみち)

岡山県総社市でオンパク事業「みちくさ小道」を手掛けている住田美千代さん




NPO法人 吉備野工房 ちみち 理事
住田 美千代さん

sumida.jpg








今回は、NPO法人 吉備野工房ちみちで理事をされている住田さんにお話を伺いました。代表理事の加藤さんも同じ場にいらっしゃったので、質問をするなどして参加してくださいました。


このインタビューは、平成22年1月17日に吉備野工房ちみちで立命館アジア太平洋大学4回生の石田奈々が行いました。



-それでは、インタビューを始めます。
加藤さんとは元々お知り合いだったんですか?


元々子どもが同級生で、PTAの役員で一緒になったのが知り合ったきっかけです。

-では、住田さんはどの辺りから「ちみち」の活動に関わってこられたんですか?

一番最初のコンサートからだと思います。

-そのコンサートというのはどういったものですか?
どういう経緯でされたんですか?


ちょうど17歳の犯罪が問題になっていた頃、うちの上の子が同じぐらいの歳だったんです。中学校も荒れていたし、お互い (加藤さん)の子たちはいい子に育ってたんですけど、「なんで子供たちがこんな悲しい生き方をしてるのかな」って思った時に、それは大人の責任かなって思いました。大人の一生懸命生きてる姿が見えないから、子供たちがこんな生き方しかできないのかなって考えました。(単純ではありますが…!)
でも自分たちは何も出来ない…歌ったり踊ったり出来ないし(笑)、「じゃあ何が出来るのかな?」って考えた時、娘たちが吹奏楽をしていた事もあり、「音楽は、世代も性別も国境も越えられるもののひとつじゃないか!」ということでコンサートを企画しました。

-その時、何人で企画されたんですか?

一番最初の立ち上げは3人でした。こんなこと言うと加藤さんに怒られるかもしれないけど、実は私、コンサートの立ち上げは、加藤さんが岡山で活動している中の一貫で、そのお手伝いぐらいかなぁと思って参加したんですよ。ところがどっこい、「え、3人で一から立ち上げるの?」(笑)って言う感じで、他にも人集めなきゃ、手伝ってもらわなきゃって。

「元々3人で始めたから、赤字になったら一人30万かな~!?」みたいな覚悟はその時しましたけどね。何せ1000人の会場ですから、周囲のみなさんから「ぜったい失敗する!」とお墨付きを頂いてました…。

-赤字覚悟でもその企画を実行されたんですよね?

そうです。元々は「私たち大人が一生懸命やってる姿を見せよう!」ということで始めたわけですから、途中でやめるわけにもいかないですよね。

-そのコンサートは、当時チケットもあまり売れないという中で頑張って1枚1枚手売りをされて、蓋を開けてみたら大盛況だったとお聞きしました。住田さんはその後も活動を繋げていこうという気持ちでいらっしゃったんですか?

ちょっとくじけて、辞めたいなっていう思いもあったりしたんですけど、でもその後も何回かそういうイベントはしました。

加藤さんと私の分かれ道っていうのが、加藤さんはそれをずっとやり続けてたけど、私はちょっと逸れて子供の方に力が向いたんです。もちろん加藤さんも子育ては一生懸命してましたよ。でも両方両立してやってたんだろうと思いますね。そこが私と加藤さんの違うところでしょうか?

-そこで逸れながらも戻ってこられたのは、なぜですか?

逸れながらも戻ってきたのは…なんなんでしょうね(笑)。
我が子だけでなく、世界の子どもたちが生き生きと元気に暮らせることを心のどこかで
ずっと願っていたからだと思います。そんなふうに言うと何だか大層なことのように聞こえるかもしれませんが、本当に漠然とそんなことを思っていました。

-加藤さんが走ってるのも見られてましたよね?

うーん、走ってると思って頭にはいつもあったんですけど、彼女は彼女、私は私みたいな部分はいつもありました。だから…なんで戻ってきたんだろうなぁ…?(笑)。

-何かきっかけがあったんですか?

そうですね…。加藤さんから、「NPO設立するから一緒にしない?」って声をかけられたことが一番大きいかなと思います。その時は何か自分に出来ることがあるかもしれないと思えましたから…(笑)。

-その時迷いはなかったんですか?

迷いもありました。今は世の中もこんな経済状態で、うちも自営業なので厳しい状況ですから。自分の本来業務とNPOの仕事、中途半端な関わり方がどちら側にも迷惑をかけていることが今でも一番のストレスです。NPOではなかなか経済的自立は難しいですから、今のところこの状況を大きく変える勇気というか、決心がつかないのも正直な気持ちです。腹をくくれないんですね。自分の立ち位置は自分で決めるしかないのは頭でわかっているんですけど…。

一緒に活動する以上内容を把握し説明責任をはたさなければならないのですから、自然にNPO活動にさかれる時間は増えてくる。わかりきっていることがなかなか出来ず、イライラしている自分がとても情けなく思えてくる。時間が取れないと、内容について報告だけを聞いてなんとなくわかったと、自分を納得させるんです。

-確かに、話を聞くことと伝えることは違いますよね。

話だけ聞いても伝えられないんですよ。頭の中では理解していると思っていても、いざ聞かれると、内容が自分に落ちていないので、表面上のことしか言えなくて。その辺がいつも苦しいですね。

-だけど厳しいながらも出来るだけ現場に行こうとされてますよね?

はい、なるべく現場に行って、見たものや聞いたことを自分に落とそうという意識でいます。経済面の方はなるべくお金を使わないようにすることで頑張ろうと思ってますけど(笑)、なかなか厳しいですね。

-本業とNPOと、住田さんご自身の中で占める割合はどのくらいなのでしょうか?

半々…いや、本当はNPOを前面的にしたいくらいです。
でも、いまは本業が7でNPOが3ぐらいかな。

-本業の方の比重が高いという状態なんですね。
話を変えますが、オンパクの手法を知られたのは、加藤さんと一緒に研修に参加されてですか?


一緒に暮らしている義母が高齢なので、家をあけると言う事がなかなか厳しいんです。
だからほとんど研修も参加してない状況でした。

-研修の内容は、加藤さんから話を聞いて、自分に落とすという感じですか?

そうです。いつも話を聞いて、こうこうだって表面だけ字面を追って、という感じです。でも全然自分に落ちてなくて、なんかやらされてる感が強かったですね。

-では、住田さんがオンパクを知ったのはいつですか?

オンパクを知ったのはちみちへ来てからですけど、それも自分の中ではすごい胡散臭いものだとずっと思ってました(笑)。「何でこんなことしてるんだろう?」、「鶴田さん胡散臭いからなんか話したくないな。」みたいに思ってました(笑)。

昨年(2009年)熱海での研修に加藤さんと参加したのですが、研修自体も胡散臭いし、なんか「加藤さんマインドコントロールされてんじゃないの?」って思って。「客観的に見ると、加藤さんこの集団ちょっと怪しいよ?」って(笑)。研修中ずっとそんなふうに感じてました。だから、研修初日の東京には行ったんですが、そのあと結局熱海には行かず、途中で帰ってしまいました。

-オンパクに対する「胡散臭さ」はいつ消えたんですか?

香川の全国まちあるき観光サミットに参加して、実際鶴田さんにお会いしました。鶴田さんもパネリストで加藤さんと一緒に舞台にいらっしゃって。その後の親睦会でお話して、本当に「鶴田さんって少年みたいな人だな」って感じたんです(笑)。そう思ったら、全体が「ああなるほど」と自分の中に落ちてきました。と同時に、加藤さんがやっている「みちくさ小道」の意味が自分の中に落ちてきたんです。

※全国まちあるき観光サミット~てくてくまち歩きで発信。まちは宝の山だ!~:
2009年12月12日(土)に香川で行われたサミット。まちあるき観光を通して、まちづくりに取り組んでいる団体相互の交流を促進するとともに、情報交換することで相互のレベルアップを図り、それぞれの地域への波及効果を期待する目的で行われた。
てくてくさぬき/香川まちめぐり::全国まちあるき観光サミットhttp://www.tekuteku-sanuki.jp/pickup/summit.html

-じゃあそこから本格的に…

そうですね、やるなら本格的に関わりたいなと思い始めました。
だから本当に最近なんですよね(笑)。

(加藤さん)それと同時に、住田さんは「ちみち」から出て、市の観光プロジェクトとかの委員になってるよね。観光連盟の地域の情報レポーターにも、代表として行ってもらってる。


※総社市観光プロジェクト:観光客の誘致拡大と総社市の魅力を全国に発信するため、平成20年(2008年)5月17日に設立された事業。
約2年間にわたり協議を行い、議論を重ね、

○総社市の観光についての基本的考え方
○総社観光宣言
○分科会からの具体的事業提案
○観光誘致キャンペーンキャッチフレーズ
○観光振興を実現するための取組              などをまとめた。

※岡山県観光連盟地域情報リポーター:住田さんは、岡山県観光連盟により平成21年(2009年)3月1日任命をうけ、地域の郷土色溢れる独自の情報をリアルタイムで発信、魅力をPRして、地域の観光振興につなげていく役割を担ってきた。



正直、そういうことに参加するのが大嫌いだけど、「ちみち」の代表として、仕方なく?参加してるんです(笑)。おかげさまで、さまざまな出会いをいただき、いろいろな事につながったので、今は「やらせていただいてよかった」と感謝しています(笑)。

-今も委員やレポーターの活動をされてるんですか?

一応両方とも任期がこの3月までなんです。「ちみち」の誰かが私に代わって出てくれればいいなって(笑)。そうやって繋がっていけばいいなって勝手に思ってます。

-では「みちくさ小道」のイベントへ話を移します。
「ちみち」というNPOが成立して、第1回目の「みちくさ小道」(2008年秋)をやる時はどんな思いでしたか?


その時は、もうやらされてる感でいっぱいでした。加藤さんの具合いが悪かったり、娘の病気、実家の母の死で、いっぱいいっぱいでしたから。気持ち的に地獄のような日々でした。私個人的には、イベントなんてやってるどころじゃなかったんです。
でもみんな頑張ってやってるし、人員が足りないのはわかってるので、やらなきゃしょうがないかなって。始めた以上知らん顔も出来ないし、みんなが苦労してたのは見えてたので。

-そんな過酷な状況だったんですね。でもそんなご苦労のある中で第1回目実施されて、プログラムも企画されてましたよね?

横田さんの八十八ヶ所のプログラムを企画しました。あれは一番最初からやりたいなって思ってたことだったんです。ずっと横田さんと話してきましたから。

※横田さんの吉備路八十八ヶ所巡りプログラム:吉備路三須地区に残るお地蔵さん八十八ヶ所を、総社の名物ガイド横田さんと一緒に歩くまちあるきプログラム。
ジャパン・オンパク 公式HP/チャレンジパートナーズ 横田清巳さん
http://japan.onpaku.jp/partner2/?disp_group_id=17&disp_partner_id=24


-企画立ち上げはいかがでしたか、大変でしたか?

横田さんがいろいろな手配とか資料の製本とかほとんどご自身でしてくださったんです。だから私は側にいるだけで、やることといったら連絡ぐらいで…。すごく楽でした(笑)。

-元々お知り合いだったんですか?

私はここへ来てからの、NPOが立ち上がる時からの知り合いでした。
私たちの事務所の大家さんでもあります。

-横田さんが八十八ヶ所に詳しいということは知ってらっしゃったんですか?

石仏に詳しいってことは知ってたんです。それで、「八十八ヶ所石仏(お地蔵さん)があるんだけど、今整備しないと消えちゃうよね」っていう話は「ちみち」の事務所でちょこちょこしていたので、いいチャンスかなって思いました。

-横田さんという貴重な人材の資源と、八十八ヶ所の石仏(お地蔵さん)という地域の資源が結びついて出来たプログラムなんですね。
先ほども話されたような大変な状況の中、第1回目終えられてどうでしたか?


「あぁやれてよかった!」と思いました。地域の人たちも、自分が知らなかった地域の様々な部分が知れたって喜んでくださっていました。プログラムを実施する前のお掃除も、地域の人たちが自主的にしてくださったりということにも繋がりました。

-それが次への原動力になったり、今までやらされてるっていう意識が少し変わったりしましたか?

まぁやれば楽しいっていうのはあるんですけど、現状としては、やっぱり次も参加しようかどうかっていうのは、まだ随分迷ってました。

-まだ揺れてるという状態だったんですね。

そうですね。

-その後、第2回目の「みちくさ小道」(2009年夏)もやられましたよね?
「やってください」ということでやらざるを得ない状況だったとはお聞きしましたが…。


そうです。自分が何かプログラムを企画すると、自分が担当にならざるを得ないっていうのがあるじゃないですか?だからなるべく企画出したくないな…みたいなのはあったりしました(笑)。でも一応何かは出さないといけないなっていう、あの時は自分が何を担当したのかも全然覚えてないような状況ですね。まだずっとやらされてる感じがありました。

-それで、次、第3回目(2009年秋)ですよね。
その時のご自身の気持ちの変化というのはいかがですか?


「やらなきゃいけない!」っていう気持ちは大分強くなったし、楽しいっていう感覚はこの3回目には感じてました。自分が本当にやりたい企画をすれば、自分で責任もって出来るかなっていう気持ちは3回目ぐらいから出てきたかなぁと思います。自分が参加してみたい企画を自分が考えればいいんだと。

-その時に気付けたんですね?

はい、気付いたかな。

-ちょっと楽になりましたか?

そうですね、ちょっと楽になりました(笑)。

-第3回目、「韓国料理とハングルレッスン♪」という企画を出されましたよね?
パートナーさんの徐さんとも元々お知り合いだったんですか?


彼女とは元々知り合いです。本業の会社に彼女もいたんです。彼女は本来もっといろんなことが出来る人なのに、そこで悶々としてるのはよくないんじゃないかって思ってたんです。だからプログラムに参加することで彼女自身の道が広くなればいいかなっていうことで、声をかけました。

※韓国料理とハングルレッスン♪プログラム:「韓国文化を知り、お隣さん同士もっと仲良くなりましょう」ということで企画された、韓国料理作りと、ハングルレッスンも出来る、韓国好きにはたまらないプログラム。
みちくさ小道 -ならう http://www.kibino.jp/modules/program7/index.php?id=15


-その時は市の掲げる「多文化共生」というのは全く意識せず?

※多文化共生に向け総社市職員による委員会発足
市職員で構成される総社市多文化共生推進検討委員会の初回が、市役所で開かれ、総社ならではの多文化共生へ向け、研究・協議を始めた。 市長は、「多文化共生の成功事例を作るんだという意気込みをもってやろう。外国人への就学や生活支援、コミュニティへの参画などのプログラムを現実のものとするため、体を張ってやっていこう」と、委員に檄を飛ばした。
総社市HP 市長の動き 2009年8月 http://www.city.soja.okayama.jp/shitumushitu/shityou-top/2009_08.jsp

全く意識してなかったですね、実は。
単純に彼女が活躍出来るような場所があればいいなっていうのと、私の職場にも、同世代で、韓国のドラマとか言葉とか韓国料理に興味ある人っていっぱいいるんですよ。だからこれを企画してもたぶん人は集まるんじゃないかと思いました。あと、総社商店街の宮筋文化堂を活かせる企画がないかなと思ってたので、ぴったりでした。

※宮筋文化堂:東総社駅から徒歩15分のところにある、人と文化が交流するコミュニティカフェ。「ちみち」としての営業は今年の2月で終了しています。コミュニティカフェ 宮筋文化堂 http://blog.canpan.info/miyasuji/4


-実際ご自身が企画されたそのプログラムにも参加されたと思いますが、参加してみてどうでしたか?


全体を10とすると、たぶん彼女の当日の下準備が8割だったと思うんです。その辺手伝ってあげられてなかったっていう点が、次回の課題でもあります。でも彼女自身の友だちが2人アテンドとして手伝ってくれたので、とてもやりやすかったし、彼女自身も安心して出来たんだろうと思います。

-全体の雰囲気はどうでしたか?

初めてのプログラムという状況でも、彼女がすごくパワフルで、みなさん本当に楽しんで帰っていただけました。プログラム実施後のアンケートで「楽しくなかった」と書いた人が1人いたっていうのは、私も見たんですけど、今思い返しても全然思い当たらなくて…。今も気にはなってるんですけど。

-彼女もおっしゃってました。全体の雰囲気はすごい楽しそうだったから、そういう風に感じてる人がいるとは思わなかったって。

ああそうなんですね。彼女もそこを見てくれてたんですね。私もアンケートの結果を渡す時どうしようかなと思ったんですけど、話をする時間がなかったので、そのまま渡してしまって。その辺の配慮がちょっと出来ていなかったなって思います。

-でも彼女なりにすごく考えて、「こういうことろがだめだったんじゃないか」と、きちんと分析しておられました。「次に繋がる準備が出来ていて本当にすごい」と、お話を聞いていて思いました。
しかもフォローが足りてないというところも、「ちみち」として気付けたんですよね?


そうですね、気付きました(笑)。
そのまま渡すのもどうかなと思ったんですけど、その時はつい渡してしまいましたから。

-話を「みちくさ小道」に戻しますが、3回終わってみていかがですか?

形が本当に見えてきたと思います。本当に多くの方の「やる気」が育っているし、次に繋がってきています。「みちくさ小道」自体では利益につなげるのは難しいけれども、例えば商店街の中を歩くようなプログラムを企画すれば少しは商店街が活性化するように繋がっていくんじゃないかなっていうような、将来的な展望は出てきたかなって思いますね。
「みちくさ小道」の講師をされてから個人的に講座に繋げていらっしゃる方もいますし。

-そうやって繋がっていくとやりがいがありますね。これから楽しんでいけそうですか?

楽しんで…いきたいんですけどね。現実的な問題を考えると、ちょっと、まだ100%楽しめるという感じでは…。

(加藤さん)その状況を整理してくださいって言ったら変だけど、どうしていくべきか、どうしたいか、どこが糸口になればちょっとでも変化がありそうな感じなの?そういうのは全然ないの?

うーん、自立まではいかなくても、助成金とかで補える可能性があれば、会社を辞めてちみちの活動に専念できるかなぁ!?という思いは半分くらい頭にあるかな。(中途半端でどちらにも迷惑をかけている状況から抜け出したいという気持ち)

-NPOの存在価値ってすごく高くて、ある意味公的役割を担っているのに、周囲の認知度がまだまだ低く、やっぱりそれだけでやっていくのは難しい状況じゃないですか。そういうのを変えていけたらいいですよね。

そうですね。変えていけて、人件費という経費が出るのが当たり前っていう考え方が理解されるといいんだけど。まだボランティア団体みたいな認識が世間一般であって、「なんだ、あの人たち給料もらってんの?」みたいに言われたりするじゃないですか。ちゃんとやることやればいいから、「給料もらってんの?」って言われてもいいんですけどね。していることの対価としてきちんと給与がでるようになればいいと思います。
家庭の事情が理事になったときとずいぶん変わってきていますから。

-状況が大きく変わってしまいましたもんね。

状況がこんなに変わるとは、自分でも予想もしてなかったので。

-でも、それによって生き方を見つめ直したりとか…

そうですね、実はそうなってますね。

-そう考えるとすごいですね。

すごいですね、なんかね~(笑)。

-住田さんの置かれている状況は大変厳しいと思いますが、そんな中でも、これから「ちみち」でどんなことをしていきたいと考えていらっしゃいますか?

やっぱり自立できるNPOにしていきたいですよね。自立というのはもちろん助成金、寄付などさまざまな方法があると、この頃は考えられるようになってきました。その中で自分がやりたいことが出来たらいいかな。

-そのやりたいことというのは、具体的に何かありますか?

実は、私がもっとみんなに広めていきたいことのひとつに、コンサートや舞台があるんです。日本ではなかなか、音楽などの芸術だけで食べていける人は少ないじゃないですか。だから、音楽をやっている人たちが、いいものを創りながらでも生活していけるような形を作っていけたらいいな、とは思うんですけどね。いつも甘いと言われます。支えるには「お金」がいると…!!!でもまぁ夢はおっきくね。

後日談:このインタビューを受けた頃、アルバイトをしたりして生活を支えながら自分のやりたい事を続けていく生き方もありだと思うようになりました。「支えたい」なんて言ってましたが、おこがましいので、「応援する」に変わってきました(笑)。)

とりあえず自分の周りから。自分の周りにも、音楽を一生懸命やってる子どもたちがいっぱいいるんですよ。でも今見ていると、その子たちが実際音楽をずっとやっていけてるかといったらほとんど無に近い状況で、せっかくいいものを持ってても、それを表現できるような環境がないんです。

-そういう子供たちや若い人を草の根レベルからからサポートできるような、コンサートで自分のパフォーマンスを表現できる場所を作っていければと?

作っていきたいなとは思ってますね。まぁ夢の夢ですが(笑)。

-いやぁ、素敵な夢じゃないですか。
では、住田さんにとって「ちみち」はどんな存在ですか?


今はやっぱり、自分が生きていく糧ですよね、気持ちの上で。ちみちの活動をしてなかったら、どっかで荒れてたり、消えてなくなろうと思ってたかもしれないから(笑)。
でも、他のメンバーもそれぞれみんな結構辛くて、だから簡単に抜けられないなっていう思いは常にあります。

-状況は厳しくとも「みちくさ小道」を通じていろいろなことがいい方向に向かってるんじゃないかと思うんですが…。

うーん、そうですかね。今本当にいろいろなことが形に見えてきたので、頑張っていこうかなって思い始めています。

-もうやらされてる感は?

なくなったかな。腹をくくるのは自分で、誰のためでも、誰のせいでもない。
いつも最後に決断しているのは自分だと言い聞かせています。
そうすれば、誰かのせいにして逃げることはできないから(笑)。

-それだけでもすごい進歩じゃないですか!

ねぇ~大進歩ですね。
それでも何かと言い訳を探している自分がいるのも確かですけど…。

-市の反応についてはいかがですか?こちらもいい方向に向かってますか?

最初は本当に「何やってるの?」って感じでしたが、ここのところ私たちの活動の形が見えてきて、すごく協力的だと感じます。行政マンも個人的にはやりたいっていう想いの人がいっぱいいるのですが、立場上難しかったりします。だけど、個人としてやってくれるっていうのは本当に嬉しいし、感謝しています。

-そういう方たちとも協同して発展していけたらいいですね!

その通りです。

-この前の市役所訪問(2010年1月)でそういう未来は見えたんじゃないですか?

はい、見えましたよね!本当、見えました(笑)。

-それは大きいですよね。

大きいです。今回のこの研修は本当大きかったなって思います。

-ちょっとした積み重ねで様々な状況が変わっていくと思いますよ。

長いこと長いことずーっと自分のしていることが何なのかみえなかったのですが、ここのところ少しずつ芽がでてきたのかぁ?って感じられるようになってきました。
それは自分の周りに暮らす人達の、何気なく交わす言葉だったり!笑顔だったり!輝きだったり!

-何気ないところから「芽」を感じられるくらい、「ちみち」の活動が周りの人たちに浸透しているんですね。すばらしいです。
「ちみち」を始める前と後では出会う人の数というのに変化はありますか?


全く違うと思います。いろいろな研修や企画に参加させていただくだけで、出会いは計り知れないほど多くなっています。とても感謝しています。

-人と話すのが苦手とおっしゃっていましたが、人と出会う機会が増えたことでそれは変わりましたか?

本当に苦手なんですけど(笑)。でもまぁ一応人の前で話さなければならない機会が観光連盟とか観光プロジェクトの中で出てきたので、ちょっとは進歩したかなと思います。

-ちょっとずつでも進歩していけたら素敵なことだと思います。
では、話を変えます。住田さんから見る加藤さんとは、どんな女性ですか?


ああ…シャーマン(笑)!?
彼女は本当に尊敬とかそんな言葉では言い表せないですね。
みなさんにはきっと目立つところとか、華やかなところばかりが見えてるんだと思うんですけど。私は、いいところも悪いこところもたくさん見てきたし、裏の部分を一緒にすごしてきてるから。それが損なのか得なのかはわからないけど。
まぁ「みんなが思うほど簡単にここまできてないよ」っていうのはありますよね。
彼女にはすごく強い突破力があると思います。
それについていかずにはいられない何か…(笑)が、私をよんでいる~!!!
勉強家だし努力もしています。人知れず枕も濡らしています…(笑)。

-活動をしていく上で、ちゃんとそういう部分を知っている人が近くにいるって大切なことですよね。

そうですね。お互いね。加藤さんには、私の中をいろいろとついさらけ出してしまうんです(笑)。他の人には、自分をさらけ出すとか自分の中を見られるとか、すごく嫌なんですけど。面倒くさい奴でごめんない!オードリー(加藤さんの愛称)!

-ご自身はどういうふうに変わっていってると思いますか?

うーん、たぶん変わってはないんだろうけど、変わっていかなきゃなっていう風に意識したということでしょうか。

-それは最近なんですよね?

本当に最近ですね。香川に行ったのがいつだったかな?

(加藤さん)12月に香川に行ったことで大きく変わったよね。
まちあるきをして、夜も3次会4次会まで行って。あれは大きかったよね。
私たち飲み会嫌いでしたから…


私たちはああいうことには一切参加しないタイプだったんです。「お酒の席で言ったことなんて信用できないし」、みたいな…。でも参加したことで鶴田さんが少年だってわかったしね(笑)。鶴田さん、失礼をお許し下さい。
「人は一緒に食事をして、お酒を飲んで、本音で語れる」なんて基本的な事に今さら気付くおっちょこちょいです。これからはどんどん飲むぞ~!!!って、怖すぎですね(笑)。 

(加藤さん)それが一番大きな変化やね。

かもしれない。「オンパクなんて胡散臭いし、もう加藤さん変な宗教団体にはまったんじゃないか」と思ってたのに(笑)、今まで胡散臭かった部分が全部自分に落ちてきたので。

-それからまだ1ヶ月、なんですね。

そうですね。やっぱり加藤さんと一緒に行動してるといろいろなことが見えて、やってることの表面じゃない部分が見えてくるようになりました。だから、「参加しなきゃいけない!」って思ってます。
なるべく全てのことに参加したいと思うのだけれど、自分の経済的なことを考えると、本業の仕事にも行かなきゃいけないしっていうのもあって…。そこらへんがまだまだ自分に覚悟が出来てないんですよね。

-ジレンマですね。

そうです。それがいつ…納得し、腹がくくれるのか(笑)。

-先ほど、本業と「ちみち」の比率が7対3っておっしゃってたんですけど、一週間でいうとどういうスケジュールなんですか?

一週間でいうと、基本的には月から土までは、朝8時半から17時まで本業の仕事ですが、現在は残業のため、夜19時まで仕事をしています。
その合間をぬって、どのくらいかな? 昼休みはなるべく、ちみちで! 何かある時はちみちに参加しようという感じです。ごはんをここで食べながらMTGに参加したりとか。
(スケジュール帳を見せていただきながら)でも結構これだけちみちのことが入ってるんですよ。3て言ったけど、それより多いかもしれないですね。

(加藤さん)あえて本業から抜けられないのは何で?

それは、安定してるからです。

(加藤さん)辞めるとどうなの?

辞めると? 辞めちゃったらもう仕方ないですよね。でも今の状況で行ったり来たりしてると、迷惑がかかるのも確かで…。私がいつ欠勤するのか?突然抜ける!とかが当てにされている時は特に。

-「安定」が占める割合は大きいと思うんですけど、

はい、大きいです。

-でも自分の人生は1度しかないから、私は好きなことをしてもいいんじゃないかと思うんですよ。自分がどうしたいかで決めないと絶対後悔するし、自分もしんどいしと思うので。すみません、学生の分際で偉そうなことを言ってしまって。

まぁ会社を辞めて、「ちみち」で3年なら3年の助成金が出たりしたらどうかなぁとは思うんですけどね。でもその先が…って言ってたら何にも出来ないですね。

(加藤さん)やっぱ仕事的に本業の方が慣れてるっていうのもあるよね?

そりゃ楽ですよ。

(加藤さん)こっちは一から自分で組み立てていかないといけんしね。

それはありますね、楽ですよね。慣れてるから、今のままやっていけばっていう。

-人生の分岐点を迎えてるという感じですね。

そうですね、分岐点ですね。どうしていけばいいのか本当に…。

-どうしたら抜け出せますかね?

本当にね。今のままじゃどっちも中途半端ですよね。

-でも気持ちは「ちみち」にあるんですよね?

はい、気持ちとしてはこっちに関わっていきたいっていうのはあります。

-「ちみち」の活動は悩ましい存在ですね。出会わなければ今までの生活でも…

そう、割り切っちゃってね。もう仕事は仕事としてやっていけたんだけども。

-出会わなかった生活と、この悩ましい状況を比較するとどうですか?
やっぱり関わってみてよかったなぁという部分はありますか?


関わってよかったとは思いますね。だからこそ気が付いたことはいっぱいあるし。
本当はこっちでやりたいけれども、今の状況がなかなか厳しいので。
そこが自分に覚悟がないとこですよね。覚悟です…結局は、すべて自分の覚悟です。

-本職とNPOをこなしながら、ちみちのほうを頑張ってもっと大きくしようというお気持ちは?

そういう気持ちはあります。ちみちを自立できるようにして、こっちで私自身も経済的に自立できたらいいなっていうのはあるんだけど…。

-あるけど?

あるんだけど、実際問題今の状況ではやっぱり厳しいですね。

-プログラムを通して、地域や人が育ち、輝いている姿を見る時は日々のことを忘れられて…

そうそうそう。やってるときは忘れるし、現場は楽しいです。でも家に帰れば現実をつきつけられますよね。
自分の本来業務の方に行けば、途中で抜ける自分は他の人に迷惑かけてるなというのがあるし。そういう時、「あぁ本当中途半端!!!」と思いますね。
最近本当向こうの仕事とこっちの仕事でほとんど主婦ができてないような状況で。
笑ってる場合ではないかもしれないです…(笑)。

-心休まる時間っていうのは…

なかなか厳しいですね。時々「あー」っと叫んで、「わあー」って泣きたいときもあるけど、それが出来ないですから。それが出来たら楽かもしれないですね。
本当に中途半端だから、加藤さんにも申し訳ないなと思っています。

-少しずつでも状況が変わっていったらいいですね。

そうですね。しょうがないですよね~人生の中にはこんな時もあるかな。
今まで本当に世間知らずで、のほほんとぼんやり生きてきたから。

実は私、リクルートの出身なんですけど、最近リクルートの人と仕事をする機会が多かったりすると、「ああみんな自立してるよな」って思うんです。東京に帰ってリクルートの同期の子たちと会うと、みんなやっぱりバリバリなんです。そういう姿を見ると、「ああ自分だけ何やってるんだろう」って思ったりもします。

-そんなことないですよ!住田さんは、なかなか普通の人ができないことを両立されてると思います。

いろいろな、なかなか普通出来ない経験!?をさせてもらっています。

-本職もNPOの仕事もこなすというのは、すごいと思います。

あっちもこっちも中途半端やってて申し訳ないなっていつも思います。

-悩んでる住田さんは格好いいですよ。

ありがとうございます。そうですね、こんな時もありますよね!まぁきっといつかは楽になる!これだけ苦しいと、楽になったときすごい楽かもしれないですよね。ハハハ。

人の心は毎日変わる、揺れる、動く。それは当たり前のこと。揺れてぶれたら、また中心に戻るよう修正すればいい、または思いっきり倒れて壊れてしまうのもありかも…。などと支離滅裂。考えすぎずに生きようと思いながら、日々こんなことを考えています。
背中を押し、手を差し伸べてくれる加藤さんに甘え、周囲のみなさんに多大なご迷惑をおかけしているかも…!!!それでも「ちみち」が受け入れてくれるので頑張りたいです。

-一緒に頑張っていきましょうね!

よろしくお願いします。ありがとうございました。

-こちらこそ、よろしくお願いします。ありがとうございました。




(インタビューをした個人的な感想)
ちみちの活動に100%の力を注ぎたくても現実は…という厳しい状況の中、悩み、ジレンマと葛藤しながらも、日々何足ものわらじをはいて頑張っていらっしゃる住田さん。そんな中でも「人生こんなときもあるよね」と前向きに考えようとしていらっしゃる姿に胸を打たれ、本当に格好いいと思いました。
今どうすれば一番いいのか、何が一番いいのか私にはわからないけれど、少しずつでも状況が変わり、いつか光がみえることを願ってやみません。応援しています!



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  1. 2010/04/07(水) 09:29:01|
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